シアター・クリティック・ナウ07「歌舞伎の近代と俳優の領分—AICT賞受賞式と記念シンポジウム—」のお知らせ

AICT(国際演劇評論家協会)日本センター主催
シアター・クリティック・ナウ07「歌舞伎の近代と俳優の領分—AICT賞受賞式と記念シンポジウム—」のお知らせ

日時 2007年12月23日(日)午後5時より
会場 世田谷文化生活情報センター5Fセミナールーム
料金 500円

当日の進行は以下のように三部構成になります。

●午後5時よりAICT賞授賞式、およびシアターアーツ賞授賞式

●午後5時30分よりAICT賞受賞記念シンポジウム第一部『歌舞伎の近代』
パネリスト
中村哲郎(AICT賞受賞者)
串田和美(俳優・演出家・美術家)
関容子(歌舞伎評論・エッセイスト)
司会=山本健一(演劇評論家)

●午後7時よりAICT賞受賞記念シンポジウム第二部『俳優の領分』
パネリスト
中村まり子(女優・演出家・劇作家)
楫屋一之(プロデューサー)
外岡尚美(青山学院大学教授)
司会=今村忠純(演劇評論家)

問い合わせ=03-3985-3643(FAXのみ)
主催=AICT(国際演劇評論家協会)
提携=財団法人せたがや文化財団 世田谷パブリックシアター

AICT(国際演劇評論家協会)日本センターが開催する恒例の「シアター・
クリティック・ナウ」は、演劇批評の活性化のためのシンポジウムです。
今回は、AICT演劇評論賞を受賞した二作から二つのシンポジウムを開催
いたします。AICT賞は、国際演劇評論家協会(AICT)が毎年最も優れた
演劇書に贈る賞です。第12回になる今回は以下の二作が受賞しました。

■中村哲郎著「歌舞伎の近代—作家と作品」(岩波書店)
「あるべき歌舞伎研究は、けっして考古学(的資料)に供しうるものであって
はならない。演劇研究とはすべからく考現学であることの証拠がこの本に詰
まっている。平明上達の筆致は1400 枚の大著を一息に読ませ倦むところが
ない。何人もなしえなかった偉業である」(今村忠純氏の選評より)
▼中村哲郎 1942年山梨県生まれ。歌舞伎を中心とした演劇研究者、
評論家。著書に『西洋人の歌舞伎発見』『歌舞伎の星座』ほか、戯曲に
『天壇の西太后』がある。

■如月小春著「俳優の領分」(新宿書房)
「本書はインタビューをもとに構成された、一人の俳優と、彼に言葉を与え
た劇作家たちの共同作業の記録だが、俳優が劇作家の世界観・演劇観にど
のように住み込み、どのような領分を形成したのかが生き生きと伝わってく
る。岸田、小津、三島、イヨネスコ、別役といった劇作家、演出家・監督と
の関わりの中で、中村が軽妙な台詞回しや、独特の「間」、人物像の「柄」
などを獲得していく様子が手にるようにわかり、面白い」(市川明氏の選評
より)
▼如月小春 1956年東京生まれ。劇作家、演出家、エッセイスト。1983 年劇
団「NOISE」を立ち上げ、『DOLL』、『MORAL』など上演。1980 年代の小劇
場ブームをリードした。テレビ番組の司会、コメンテーターとしても活躍。
2000 年12 月死去。

また同時に、最も優れた新進気鋭の演劇評論に贈られる「シアターアーツ賞」
の授賞式も行います。第11回になる今回は、以下の二作がシアターアーツ賞
佳作を受賞しました。

■水牛健太郎 『ソウル市民』三部作を見て」
■長岡彩子  木偶と肚 文楽人形遣い吉田玉男の芸

受賞作は「シアターアーツ」2007年春号(30号 2007.3.20発売、晩成書房)に
掲載されています。ぜひご一読ください。