AICT-IATCロシアセンターからウクライナセンターへのメッセージ

AICT-IATCの事務局長ミシェル・ヴァイス氏経由で各国センターに転送されてきましたAICT-IATCロシアセンターからウクライナセンターへのメッセージの日本語訳を、急ぎ日本センターの会員諸氏とも共有いたしたく、英語とフランス語の原文とともに、以下に掲載させていただきます。
2022年2月25日 国際演劇評論家協会日本センター事務局

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AICT-IATCウクライナセンター宛

AICT-IATCロシアセンターより

ロシア軍によるウクライナ侵攻について

同志へ

私たちは自国の政府によってウクライナの人々に行われている唾棄すべき軍事行動を非難し、この戦争への反対を明らかにするための署名をはじめ、あらゆる手段を用いて抗議を表明する所存です。
私たちは恥と無力感に苛まれていますが、皆さまの安全をお祈りしています。
そして私たちの願いは、演劇こそが常に人間らしさを支える空間であり続けること。

国際演劇評論家協会の使命の一つは、世界中どこでも表現の自由が促されること、文化の違いに橋を架けること、そして何時であろうと自由が束縛されるときには、それを守ることです。
私たち国際演劇評論家協会はロシア政府に対して、自国内における自由で平和的な手段に則った異議の表明を許し、他の独立国の境界を尊重することを要求します。
表現の自由こそ、いまや世界中の自由を愛する人々にとっての結束の絆です。
私たちはロシア政府に対し、現在の暴力を即座に停止し、侵略行動からの退却を強く求めます。

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TO: Ukraine National Section, International Association of Theatre Critics (AICT-IATC)

FROM: Russia National Section, International Association of Theatre Critics (AICT-IATC)

RE: Russian Military Invasion of Ukraine

“Dear colleagues and friends!

We are horrified and condemn the military aggression that is launched against Ukrainian people by this government. We express our protest by all available means – manifesting and signing petitions against the war. We feel shame and helplessness. Be safe! Let theatre always stay a space for humanity.”

One of the primary missions of the International Association of Theatre Critics is to promote global free expression, the building of bridges between cultures, and the advocacy of freedom whenever it is constrained. The IATC calls upon the Russian government to allow the free and peaceful expression of dissent within its border and to respect the borders of independent nations.

Free expression is now a rallying point for freedom-loving people throughout the globe. We strongly urge the Russian government to cease and desist from its current path of oppression.

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À : La Section nationale ukrainienne de l’Association internationale des critiques de théâtre (AICT)

DE : La Section nationale russe de l’Association internationale des critiques de théâtre (AICT)

OBJET : Invasion militaire russe de l’Ukraine

Le président et le secrétariat général de l’Association internationale des critiques de théâtre (AICT) ont reçu aujourd’hui un message de nos collègues de la section russe de l’AICT, destiné à nos collègues de la section ukrainienne. Nous diffusons ce message par tous les canaux disponibles.

« Chers collègues et amis !

Nous sommes horrifiés et condamnons l’agression militaire lancée contre le peuple ukrainien par ce gouvernement. Nous exprimons notre protestation par tous les moyens disponibles – en manifestant et en signant des pétitions contre la guerre. Nous ressentons de la honte et de l’impuissance. Prenez garde ! Que le théâtre demeure toujours un espace pour l’humanité. »

L’une des principales missions de l’Association internationale des critiques de théâtre consiste à promouvoir la liberté d’expression dans le monde, la construction de ponts entre les cultures et la défense de la liberté chaque fois qu’elle est contrainte. L’AICT appelle le gouvernement russe à permettre l’expression libre et pacifique de la dissidence à l’intérieur de ses frontières et à respecter les frontières des nations indépendantes. La liberté d’expression est désormais un point de ralliement pour les personnes éprises de liberté à travers le monde. Nous demandons instamment au gouvernement russe de cesser et d’abandonner sa trajectoire actuelle vers l’oppression.

思考の種まき講座《6》演劇的思考とは何か――ドイツ演劇を例に

国際演劇評論家協会(AICT)日本センターでは、毎月、座・高円寺を会場として演劇講座を開催しております。2022年3月は、ドイツ演劇がご専門の平田栄一朗さんにおはなしをうかがいます。

「思考の種まき講座第6回」
演劇的思考とは何か――ドイツ演劇を例に

日時:2022年3月21日(月・祝)16:00~18:00

場所:座・高円寺地下3階けいこ場2

講師:平田栄一朗(ドイツ演劇)

対談相手:桂真菜(演劇評論家)

内容:
ドイツ演劇界と演劇研究の最前線では、演劇の思考をめぐる議論が行われています。それは演劇(戯曲)を見て(読んで)考えることは何であるのかという問いから出発しますが、同時にそれは私たちの思考そのものを根本から考え直すことでもあります。観客としての私たちは舞台上で起きている問題を見て考えますが、その思考そのものを振り返ることもできます。例えば私たちは問題を考えているようで、実際は既存の考え方をそれに当てはめているだけであり、本当は(あまり)考えていないのではないか、あるいは、舞台上の問題は既存の考え方だけでは捉え切れないのに、既存の考え方をなぞって考えているだけはないかなどと考え直すことができます。
このように劇を見て考えることを考え直すことで、私たちは自分の思考を――自分が考える以上に――広げたり柔軟にしたりすることができます。そしてこのような演劇の思考実験こそ、世間でしばしば言われる「既存の考え方が通用しなくなる不透明な時代だからこそ斬新な発想が必要だ」という社会的要請に対して真摯に応えるものであります。というのも、そのような考え方の根本的な意味があまり考慮されずに語られがちな昨今、何かを見て考えることの意義とその問題をラディカルに考え直すことは貴重な思考実験の機会であり、それゆえに舞台芸術は世間で考えられている以上に社会的な意義があると考えられます。
この講座ではこのような演劇的思考実験の試行錯誤について、18世紀から20世紀に至る近代演劇の問い直しの作業を具体例にして語ります。

参加費:国際演劇評論家協会日本センター会員と学生は無料。それ以外の方は500円。

問い合わせ先:aictjapan@gmail.com

思考の種まき講座《5》シェイクスピアとポピュラーカルチャー

国際演劇評論家協会(AICT)日本センターでは、毎月、座・高円寺を会場として対面による演劇講座を開催しております。第5回目となる2022年2月は、吉原ゆかりさんをお招きして、シェイクスピアとマンガ表現についてのお話をお聞きします。

場所:座・高円寺けいこ場②(地下3階)
日時:2022年2月20日(日)16時~18時
参加費:AICT会員と学生は無料、一般の方は500円。
連絡・申込み先:aictjapan@gmail.com

[吉原さんより]
シェイクスピアのよいところは、ユーザーたちが自分たちのいいように(というのは、自分の問題意識を反映させて、ということだが)いじれるところ。映画、漫画、アニメ、ドラマ、CM、コスプレ、舞台の、すでにこれはシェイクスピアではないのではないかと思えるほどに、大胆に使いまわされたシェイクスピアの諸例を見る(例:いのうえひでのり『メタルマクベス』=『マクベス』+『リチャード三世』+手塚治虫『バンパイヤ』+大友克洋『アキラ』など)。

講師:吉原ゆかり

筑波大学教員。論文に、「これ、シェイクスピア、マジで?」(『異文化理解とパフォーマンス』春風社)、「どっちだってグローカル-漫画/mangaとシェイクスピア」(『女性マンガ研究』青弓社)など。

ゲスト:真崎春望(さなざき はるも)

漫画家として40年。歴史、ファンタジーを中心に映画、オペラ、小説のコミカライズなど400タイトル以上手掛けた。(シェークスピアはマクベス、ロミオとジュリエットと真夏の夜の夢を漫画化している)。

聞き手:松山響子

駒沢女子大学教員。論文に「エドマンド・キーンの『ベニスの商人』『リチャード三世』―1814 年以降のキーン批評と観客から の受容―」、「シェイクスピアの『十二夜』を現代風に読む—読みやすい入門編?ラノベ型『十二夜』—」など。

思考の種まき講座《4》演劇フォーラム 新国立劇場演劇部門芸術監督・小川絵梨子さんに聞く

第4回思考の種まき講座を開催します。

演出家・翻訳家であり、新国立劇場・演劇部門の芸術監督の小川絵梨子さん。2018年に新国立劇場の芸術監督に就任すると、「こつこつプロジェクト ―ディベロップメント―」と題し、演出家が3〜4か月ごとに試演を重ね、一年をかけて作品をつくっていくという新たな試みをはじめられました。小川絵梨子さんに、新国立劇場の芸術監督としての活動、またこれからの演劇についてお話をうかがいます。(聞き手=内田洋一)

【日時】2022年1月30日(日)18:00~20:00
【会場】座・高円寺 けいこ場2(地下3階)
【参加費】一般=500円(会員・学生=無料)。
【予約・問合せ】aictjapan@gmail.com(予約優先)

*当日は、感染症予防対策にご協力ください。
*開催の変更がある場合は、国際演劇評論家協会[AICT]日本センターのホームページでお知らせいたします。事前のご確認をお願い申し上げます。

主催:国際演劇評論家協会[AICT]日本センター
http://aict-iatc.jp/
協力:NPO法人劇場創造ネットワーク/座・高円寺

「紛争地域から生まれた演劇13」12月開催!

『国際演劇年鑑2022』特集企画「紛争地域から生まれた演劇13」The 24 Hour Plays『Viral Monologues』(2020)より5編(翻訳=月沢李歌子)
海外戯曲を紹介するITI主催の「紛争地域から生まれた演劇」シリーズ。
今年もAICTは協力団体として参加しています。

13回目を迎える今年は、コロナ下のアメリカで生まれたオンライン演劇『Viral Monologues』が紹介されます。

24時間以内に作品をつくって公演するニューヨークのプロデュース集団The 24 Hour Playsが手がけるもので、劇作家が俳優のために18時から翌朝9時までにモノローグを書き、俳優が9時から18時までの間に演じてスマートフォンなどで撮影、18時から15分おきに各モノローグを配信するという形で現在進行形で行われています。

1. 無敵の私たち(Invincible)
作=ジェシカ・ブランク、エリック・ジェンセン(Jessica Blank and Erik Jensen)
出演=土井ケイト

2.発信者不明(Unknown Caller)
作=ダン・オブライエン(Dan O’Brien)
出演=後藤佑里奈(劇団俳優座)

3.今回の旅行(This Trip)
作=チャーリー・オリアリー(Charlie O’Leary)
出演=熊川隆一(劇団ラッパ屋)

4.なによりつらいこと(The Hardest Part)
作=ハワード・シャーマン(Howard Sherman)
出演=平田満(アル☆カンパニー)

5.訪ねてきてくれてありがとう(Thank You for Visiting Me)
作=ジュ・イー(Zhu Yi/朱宜)
出演=井上加奈子(アル☆カンパニー)
(上映順未定)

【上映会】
◎日時
2021年12月11日(土)14時〜15時半
2021年12月12日(日)14時〜15時半
*各日20席限定
*配信は2022年1月17日(月)10時〜23日(日) 23時59分(予約受付は12月13日から)

◎会場
東京芸術劇場アトリエウエスト(B1階)

◎トークゲスト
12月11日(土)竹中香子(俳優)
12月12日(日)外岡尚美(青山学院大学教授、アメリカ演劇)
*『国際演劇年鑑2021』には、外岡氏による『Viral Monologues』の紹介が掲載されています。

◎その他企画
上映会では、5作品の上映とトークの他にも、展示等計画中です。次報にご期待ください。

◎チケット発売日 2021年11月16日(火)
*こりっち、電話、メールで受付
*配信チケットはカンフェティチケットセンターで12月13日(月)発売

◎チケット料金
各日 1,500円(配信も同料金)

◎ご予約・お問合せ
国際演劇協会日本センター 平日11時~17時
E-mail: ititicket@gmail.com
Tel: 03-3478-2189

Web予約:CoRich!舞台芸術

*メールでお申し込みの際は件名を「紛争地域から生まれた演劇13申込」として以下5点を明記のうえお送りください。
①氏名・ふりがな ②希望日時 ③人数 ④電話番号 ⑤ititicket@gmail.comから受信可能なメールアドレス
*会期中は090-2942-2060(山田)までお問合せください

「紛争地域から生まれた演劇13」12月開催!(11/16チケット発売)

伊丹市議会宛に「伊丹市立演劇ホール(アイホール)の存続を希望する陳情」提出

本日、伊丹市議会宛に国際演劇評論家協会(AICT)日本センターの「伊丹市立演劇ホール(アイホール)の存続を希望する陳情」を提出しました。存続希望の声が途切れないことを示すため、今日提出です。瀬戸宏関西支部長と岡田蕗子関西支部会計の二人が持参しましたが、陳情書は日本センターとしての提出です。

思考の種まき講座《2》「女たちを忘れない~英国の女性劇作家たち」

第2回<思考の種まき講座>を開催いたします。

今回の講座は、10月に座・高円寺で上演された『男たちの中で』(作=エドワード・ボンド、演出=佐藤信)の関連企画です。

前回のエドワード・ボンドという英国男性作家に対して、今回は關智子さんがサラ・ケインを中心に英国女性作家について講義してくださいます。

ゲストの占部房子さんは、2016年に佐藤信さん演出の、同じエドワード・ボンドの「戦争戯曲集 三部作」に出演されていることから、今回ゲストとしてお招きすることになりました。

ちなみに、占部さんはこれから上映される、濱口竜介監督の『偶然と想像』(第71回ベルリン国際映画祭・銀熊賞〈 (審査員グランプリ〉受賞)にも出演されています。

多くのみなさまのご参加をお待ちしております。

第2回<思考の種まき講座>
「女たちを忘れない~英国の女性劇作家たち」

講師:關智子(AICT会員)
ゲスト:占部房子(女優)

日時:11月21日(日)16:00~18:00
場所:座・高円寺地下3階けいこ場2
参加費:500円(当日清算)
申込み:info@theatre-koenji.jp(お名前、日中の連絡先、人数)

※『男たちの中で』チケット半券をお持ちの方は、「思考の種まき講座」1か2、どちらか1回は無料で参加できます。

劇カフェ「石澤秀二氏に聞く演劇人生70年」

新型コロナウイルス蔓延のため控えていた「劇カフェ」再開第二弾を開催します。AICT会員の方々を招き、専門的かつ分かりやすいトーク&レクチャーを繰り広げる親睦と演劇知の交流会です。

今回は石澤秀二さんをお招きします。過去の出来事は今に続く「問い」を含んでいると言われますが、田中千禾夫・澄江夫妻宅に住み込んで演劇人生を始め、91歳になられた今も活躍を続けている石澤さんの70年間に及ぶ戦後演劇の現場体験を、秘話もまじえてお聞きします。お楽しみください。

トーク:石澤秀二(演出・演劇評論家、元AICT会長)

聞き手:山本健一(演劇評論家、前AICT会長)

日時:2021年12月12日(日曜)午後2時半から4時半まで(予定)

会場:座・高円寺 けいこ場2(地下3階)

会費:会員と学生は無料、一般の方は500円。

会場が手狭なため予約を優先します。予約先はaictjapan@gmail.com

石澤さんが後に続く演劇人に語りかけたいと考えていることは、自分の母なる演劇体験としての田中千禾夫世界から始まり、演劇雑誌「新劇」の誕生、岸田國士戯曲賞への名称変更、文学座の分裂と劇団雲の誕生、桐朋学園演劇科の誕生など、ご自身が陰に陽にかかわってきた出来事です。あまり記録されてこなかった内幕のエピソードをまじえて、石澤さん自身も新劇界もどう変容して今に至ったか、じっくりとお聞きしたいと思います。

AICT主催『思考の種まき講座《1》《2》』ご案内(『男たちの中で』@座・高円寺関連イベント)

座・高円寺で10/22(金)から31(日)まで上演されるエドワード・ボンド作『男たちの中で』の関連イベントとして、国際演劇評論家協会(AICT)は以下の講座を行いますので、お知らせします。公演については座・高円寺のホームページもご覧ください。

思考の種まき講座《1 》

10月8日(金)19時~21時

「男たちの中で:シェイクスピアからエドワード・ボンドまで。英国男性劇作家たち」

レクチャー:本橋哲也(AICT会長/東京経済大学教授)

対談:本橋哲也×佐藤信(座・高円寺芸術監督/『男たちの中で』演出)

参加費:500円(当日精算)

お申込み:info@theatre-koenji.jp (お名前、日中の連絡先、人数)

※『男たちの中で』チケット半券をお持ちの方は、「思考の種まき講座」1か2、どちらか1回は無料で参加できます。

思考の種まき講座《2》

11月21日(日)16時~18時

「女たちを忘れない―現代英国における女性劇作家たち」

レクチャー:關智子(早稲田大学他非常勤講師)

参加費:500円(当日精算)

お申込み:info@theatre-koenji.jp (お名前、日中の連絡先、人数)

※『男たちの中で』チケット半券をお持ちの方は、「思考の種まき講座」1か2、どちらか1回は無料で参加できます。

舞台評論家たちによるユネスコ傘下の国際組織の日本支部です。