日本劇作家協会「緊急アピール」に賛同

国際演劇評論家協会(AICT)日本センターは、日本劇作家協会が2月22日に発表した「『新共謀罪』に反対する表現者の緊急アピール」に賛同することを決定し、26日付で劇作家協会に伝えました。

アピールの全文は以下の通りです。

「新共謀罪」に反対する表現者の緊急アピール
 日本劇作家協会は、過去3度も廃案となった「共謀罪」が、問題の本質は変わらぬまま、「テロ等組織犯罪準備罪」として国会に再度提出されることに、強い危機感を覚えています。
この法案は網羅する範囲が広く、また、私たちの創作行為が発表以前に監視されることを許すものです。恣意的な運用がなされた場合、思想信条や言論・表現の自由への脅威になりかねません。
日本劇作家協会は、自由な表現活動を維持する立場として、あらためてこの法案に懸念を表明します。
2017年2月22日

一般社団法人 日本劇作家協会

 

 

 

シアター・クリティック・ナウ2016 第21回AICT演劇評論賞受賞記念公開トーク

201607 シアター・クリティック・ナウ 2016 つかこうへい正伝 書影シアター・クリティック・ナウ2016

第21回AICT演劇評論賞受賞記念公開トーク

つかこうへいを振り返る―70年代から80年代初頭を中心に―

 

本年7月はつかこうへいの7回忌にあたります。大学在学中に演劇活動を始め、1974年(25歳)に『熱海殺人事件』で岸田戯曲賞を受賞したつかこうへいは、当時の若者世代から圧倒的な支持を得て、演劇を超えるブームを生み出しました。執筆に専念した80年代の一時期を経て、活動を再開してからは、「北区つかこうへい劇団」や「大分市つかこうへい劇団」を創設するなど、精力的な活動を行い、日本の現代演劇に大きな影響を与えました。

国際演劇評論家協会(AICT)日本センターでは、『つかこうへい正伝 1968-1982』(新潮社、2015年)で第21回AICT演劇評論賞を受賞された演出家・脚本家の長谷川康夫氏をお招きし、受賞記念公開トークを開催いたします。つかの演劇活動を身近に体験された舞台美術家の石井強司氏、翻訳家・演劇評論家の松岡和子氏とともにつかこうへいの活動を振り返ります。

 

ゲスト(敬称略)

長谷川康夫(演出家、脚本家。『つかこうへい正伝 1968-1982』(新潮社)で第21回AICT演劇評論賞を受賞)

石井強司(舞台美術家)

松岡和子(翻訳家、演劇評論家)

司会:井上優(AICT日本センター、明治大学准教授)

 

日時:2016年7月24日(日)18時から19時30分

場所:座・高円寺 地下3階 けいこ場2

JR中央線「高円寺」駅北口を出て中野方向に徒歩5分

〒166-0002 杉並区高円寺北2-1-2

料金:500円 当日清算

予約・問い合わせ TEL/FAX: 03-5995-8399

(冒頭にAICT演劇評論賞受賞式、シアターアーツ賞授賞式が行われます)

 

 

主催:国際演劇評論家協会(AICT)日本センター

協力:NPO法人劇場創造ネットワーク/座・高円寺

問い合わせ

〒176-8525東京都練馬区旭丘2-42-1

日大芸術学部演劇学科穴澤研究室気付
国際演劇評論家協会日本センター事務局
TEL/FAX: 03-5995-8399

 

国際演劇評論家協会日本センター会員小林かおり氏がご逝去されました。

本会の会員である小林かおり氏がご逝去されました。

小林氏は1962年愛知県生まれ。東京女子大学卒業、バーミンガム大学シェイクスピア研究所修士課程修了、博士(文学)(南山大学)。現在は名古屋市立大学大学院人間文化研究科国際文化学科の教授として、活躍しておられました。

ここに、謹んで故人のご冥福をお祈り申し上げます。

2015年11月11日 国際演劇評論家協会日本センター会長 新野守宏

国際演劇評論家協会日本センター有志緊急アピール「安全保障関連法案に反対する」

国際演劇評論家協会日本センター有志
緊急アピール「安全保障関連法案に反対する」

私たち国際演劇評論家協会日本センター有志一同は、参議院で審議中の「安全保障関連法案」に反対します。

同法案は2015年7月16日、自民党、公明党、次世代の党などの賛成多数で可決されました。しかし、その審議過程を見ても分かる通り、集団的自衛権をどのような場合に行使できるのかは、あいまいなままです。そもそも、集団的自衛権の行使を認めた法案は日本国憲法に違反していると、多数の憲法学者が指摘しています。
この法案に懸念を抱く人々の数が、日増しに多くなっていることは、各種世論調査の結果からも明らかです。法案が成立することで、戦争に巻き込まれる危険性が増大するのではないかという不安も日本社会に広がっています。
これまでの国会の審議を見ると、政府の説明はこうした国民の懸念や不安に十分応えているとはいえず、民意との隔たりが大きいと考えます。

私たちは2013年11月29日、「特定秘密保護法案に反対する」緊急アピールを発表しました。国民の「知る権利」を狭める恐れがあるこの法案は、民主主義の進展に逆行するものであり、このような法案を衆議院が、わずか20日の審議で採決したことは、到底、認められないと判断したからです。しかし、その7日後、参議院は採決を強行し、可決してしまいました。

あれから、2年も経たない2015年のいま、再び民主主義社会の根幹が揺るぎかねない事態を迎えています。

私たちは、演劇を含む活発な文化活動によって、より豊かな社会の実現を望んでいます。社会は、自由な空気の中で闊達な議論が交わされ、多様な意見が尊重される場でなければならないと考えています。国会における与党の数の力にまかせて、政権が異論に耳をふさぐことは、あってはなりません。
幅広い人々が懸念を表明していることを重く受け止め、参議院には「安全保障関連法案」について、廃案も視野に入れた慎重な審議を行うことを求めます。

2015年8月31日
国際演劇評論家協会日本センター
有志一同

賛同者
穴澤万里子
石井達朗
石澤秀二
市川明
井上優
今井克佳
今村修
梅山いつき
エグリントンみか
岡室美奈子
桂真菜
河合祥一郎
菊川徳之助
喜志哲雄
九鬼葉子
坂口勝彦
嶋田直哉
關智子
瀬戸宏
高橋豊
田中伸子
谷川道子
塚本知佳
永田靖
新野守広(呼びかけ人、日本センター会長)
西田留美可
西堂行人
野田学
鳩羽風子
藤原央登
星野明彦
松岡和子
丸田真悟
本橋哲也
森井マスミ
森山直人
山本健一
吉川恵美子
米屋尚子
をはじめ48名
(2015年9月1日現在)

 

 

 

シアタークリティック・ナウ2015のお知らせ

日時:2015年7月26日(日)
場所:座・高円寺、地下3階、けいこ場2

*15:00-17:00  AICT日本センター総会を開催しています(会員のみ)

18:00-20:00 シアター・クリティック・ナウ2015
第一部:18:00-18:30
AICT賞授賞式、ならびにシアターアーツ賞授賞式
AICT賞受賞記念スピーチ(谷川道子氏、聞き手:柴田隆子氏)
第二部:18:40-20:00
「劇評とジャーナリズム-扇田昭彦氏の仕事を振り返る」
共同司会:高田和文氏、西堂行人氏、山口宏子氏

「扇田昭彦さんを送る会」のお知らせ

*AICT日本センター元会長の扇田昭彦さんが5月22日に逝去されました。実行委員会から「『扇田昭彦さんを送る会』のお知らせ」が届きました。同封の別紙には「私どもだけでは、お知らせすべき方々への連絡が行き届きません。お手数をおかけいたしますが、ご関係の団体や、お知り合いの皆様へ、広くお声掛けいただけますよう、お願い申し上げます。」とありますので、転載します。

「扇田昭彦さんを送る会」のお知らせ

2015年6月3日 去る5月22日に急逝された演劇評論家、扇田昭彦さん(元朝日新聞編集委員)を送る会を下記の通り催すことになりましたので、ご案内申し上げます。

日時 2015年7月6日(月)午後6時半開会(6時より受付)

場所 東京芸術劇場プレイハウス(中ホール・2階) 東京都豊島区西池袋1-8-1

会費 5千円

呼びかけ人 巖谷國士、大笹吉雄、小田島雄志、唐十郎、川本三郎、串田和美 桑原茂夫、出口典雄、蜷川幸雄、野田秀樹、福田善之、別役実

◆ご出席いただける方は、お手数をおかけしますが、6月20日までに、FAX(03-5391-2215)かメール( geki0706●gmail.com *●を@にかえてください )で、お名前、ご所属、お電話番号をお知らせ下さい。

◆皆様からお供えいただくお花で、会場を飾りたいと考えております。 供花いただける方は、金子総本店(電話03-3469-2894)へ、お申し込み下さい(1口=1万5千円)。お名前を記し、会場に掲示させていただきます。ご協力賜れれば、ありがたく存じます。

◆当日は午後4時から5時半まで、会場内にどなたでも献花していただける場所を設けます。この時間帯においでいただく場合は、事前のご連絡と会費は不要です。 ◆どうぞ平服でお越し下さい。御香典などはご辞退申し上げます。

◆当日は劇場休館日のため、午後4時に開扉いたします。それより前には、お入りいただけません。どうぞご了承ください。

実行委員 代表 桑原茂夫

シアター・クリティック・ナウ2014開催

「シアター・クリティック・ナウ2014開催のお知らせ

 演劇・舞台批評の国際団体、国際演劇評論家協会(AICT)の日本センターでは、演劇・ダンスの優れた批評を対象にしたAICT演劇評論賞を設けており、その授賞式と関連イベント「シアター・クリティック・ナウ」を開催しております。
 今年のAICT演劇評論賞には、ヨーロッパで三大国際演劇祭のひとつとして有名なルーマニアのシビウ国際演劇祭をその初期から通いつめて、日本での窓口役を果たした七字英輔氏が、ルーマニア演劇の魅力を綴った「ルーマニア演劇に魅せられて」が受賞しました。
 今回の「シアター・クリティック・ナウ」では、七字氏、扇田昭彦氏、そして昨年シビウ国際演劇祭で特別功労賞を受賞した山の手事情社の安田雅弘氏をゲストに、ルーマニア演劇と日本の関係についてのシンポジウムを開催します。また、シンポジウムに先駆け、七字氏のAICT演劇評論賞授賞式、また若手劇評家の登竜門である今年のシアターアーツ賞の授賞式も行います。

第19回AICT演劇評論賞受賞作
七字英輔著「ルーマニア演劇に魅せられて」(せりか書房)

第18回シアターアーツ賞受賞作(「シアターアーツ」58号に掲載)
佳作:宮川麻理子「せめて鋳型に鉄を流し込むようにその踊りの形の中に自分を流し込むことによって」
──川口隆夫『大野一雄について』評

第1部:第19回AICT演劇評論賞および第18回シアターアーツ賞授賞式
第2部:記念シンポジウム「演劇は越境する-ルーマニア演劇の新しい波と日本-」
七字英輔氏、安田雅弘氏、扇田昭彦氏
司会:野田 学

日時:2014年7月27日(日)18時〜
入場料:1,000円(当日受付にてお支払いください)
会場:座・高円寺 地下3階けいこば2(→MAP

お問い合わせは
〒176-8525 東京都練馬区旭丘2-42-1
日本大学藝術学部演劇学科穴澤研究室気付
国際演劇評論家協会日本センター Tel. 050-3633-7266 / Fax 03-5995-8399

協力:NPO法人劇場創造ネットワーク/座・高円寺

参加ご希望の方はこちらからご予約ください(シアターアーツのWebサイトへ移動します)

特定秘密保護法案の衆院可決に対する緊急アピール

2013年11月26日、多くの市民の不安の声と、慎重な審議を求める野党の意見をかえりみないまま、「特定秘密保護法案」が衆議院本会議で強行可決されました。
このことを私たちは、強く危惧しています。

 同法案は、「特定秘密の指定範囲」や「指定の有効期間」が曖昧な上に、それをチェックする「第三者機関」の設置も保証されていません。
このままでは、民主主義の根幹である「国民の知る権利」が損なわれる恐れがあります。
 市民の知る権利を制限する上で、恣意的な裁量の余地を多く残した同法案を可決することは、開かれた民主主義社会を目指してきた戦後日本の歩みに逆行するものです。このような法案をわずかで20日、修正案についてはたった2時間しか審議せずに衆議院で可決したことは、透明度の高い社会を望む私たちの希望を裏切る行為と言わざるをえません。

言論と表現の自由が確立され、知る権利が保証された社会があってこそ、誰もが芸術を深く探究し、その豊かな表現に触れることができます。演劇評論に携わる私たち国際演劇評論家協会日本センターは、同法案が表現活動全般に及ぼす影響の深刻さを深く懸念しています。
参議院には、言論の自由ならびに知る権利の保証という民主主義の根幹を踏まえ、慎重なうえにも慎重な審議を行うよう求めます。

2013年11月29日
国際演劇評論家協会日本センター

Act24号

Act24号
2013年8月31日発行

*下記のAICT関西支部のページに入って各タイトルの上の画像をクリックすると、各評論の全文に飛びます。上から『アングラ演劇論』書評までが24号、それ以下は23号などです。
http://act-kansai.net

各評論に直接飛べるよう24号各評論のURLも書いておきます。

●特集:移動する身体、複眼化する思考×フィールドプレイの感性と視点
巻頭インタビュー
フィールドプレイの感性と視点-松本雄吉 ロングインタビュー(古後奈緒子)
http://act-kansai.net/?p=581 
移動する身体、複眼化する思考-矢内原美邦 ロングインタビュー(エグリントンみか)
http://act-kansai.net/?p=575 

●劇評
エグリントンみか 永遠へ続く「1秒」を疾走/死闘する- ミクニヤナイハラプロジェクト『前向き! タイモン』
http://act-kansai.net/?p=565
古後奈緒子 劇場における身体と視線の場所と地理-『カルメン』・『ポリグラフ』・『羅生門』
http://act-kansai.net/?p=576
神崎舞 「消化」から「昇華」へ演出:吹越満 構想・脚本:マリー・ブラッサール/ロベール・ルパージュ『ポリグラフ 嘘発見器』-
http://act-kansai.net/?p=543
市川明 飛んで、飛んで、飛んで——爆笑喜劇に込められた笑い-フォルクスビューネ
http://act-kansai.net/?p=548
森井マスミ『都コンブと水銀の海|劇団唐ゼミ☆『夜叉綺想』脱線!スパニッシュ・フライ』
http://act-kansai.net/?p=531
竹田真理 社会的な身体のドキュメント-「Dance Fanfare Kyoto」参加作品 演劇 × ダンス 演出:村川拓也『瓦礫』
http://act-kansai.net/?p=538
星野明彦 新派は関西演劇に出会うか-劇団大阪『鼬』・遊劇体『戀女房』・劇団新派『東京物語』
http://act-kansai.net/?p=517
出口逸平 観劇抄録 2013年上半期-作品名、鑑賞日時は文中に記載
http://act-kansai.net/?p=528

●書評
瀬戸宏 21世紀からみたアングラ演劇-梅山いつき『アングラ演劇論——叛乱する言葉、偽りの肉体、運動する躰』(作品社)
http://act-kansai.net/?p=510

舞台評論家たちによるユネスコ傘下の国際組織の日本支部です。