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[劇評家養成講座]開設のお知らせ

[劇評家養成講座]開設のお知らせ

[参加要領]
主催;AICT(国際演劇評論家協会)日本センター
共催;(財)せたがや文化財団
開催日;2008年4月〜09年3月 ※原則として、第2か第3日曜日
会場;世田谷文化生活情報センター セミナールーム(三軒茶屋駅徒歩5分、キャロットタワー5F)
定員;20名

応募方法;下記まで、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、参加理由(800字以上)を添えてお申し込みください。定員を超えた場合、追って連絡します。
締切;4月20日必着
資格;今後、文字媒体を中心とする批評活動に積極的に参加したいと思う者。
料金;10、000円(年間12回)

連絡先;
住所=東京都千代田区猿楽町1-4-4 晩成書房気付け[劇評家養成講座]担当
Mail;aicttheatrearts●gmail.com
*●を@に換えてください
FAX=(03)3293-8349(晩成書房気付)
電話連絡の場合、(048)885-4440(ニシドウまで)

[目的]
AICTでは、この4月より新たに「劇評家養成講座」を開設します。
舞台を見終わった後、その舞台について語り合ったり、今の演劇状況についての「談論の場」があったらいいのに、と思う方は多いのではないでしょうか。それも言い放しではなく、批評の言葉を磨き、演劇体験を「語る」ことでもっと豊かに自分の思考へ転化させたい–そんなことを目指して、この講座は開設されます。
劇評とは、演劇やダンスなど上演された舞台のみならず、それが社会や文化にもたらす波及効果、そこから発生する多様な関係、人びとの生活に与える影響など文化批評、社会批評の多岐にわたっています。その根底にあるのは、社会に向けて「発言」したいという意志ではないでしょうか。今後、そうした発言を担っていこうとする者、共に「劇評とは何か」を探究し、状況を創出していこうとする者、とくにプロの劇評家になりたいと思っている方のために開かれる場です。

われわれAICTは、これまで批評誌「シアターアーツ」を1994年に創刊し、以後、14年にわたって継続的に刊行してきました。創刊された90年代半ば当時、老舗の演劇雑誌や有力な情報誌が相次いで廃刊するなど危機的な事態が背景にありました。そこで健全なる批評を堅持するために、自力で批評の場を確保しようという志から生まれてきたのが「シアターアーツ」です。まさに「批評の危機」に対応した雑誌創刊だったわけです。しかしそれ以後、批評の状況は豊かになったでしょうか。とくに90年代以降、批評活動を始める次代の担い手がなかなか登場しないのが実状です。その理由として舞台について議論する場、劇評を発表する場が失われてしまったのではないかという結論に行き着きました。つまり他者と相互的な関係を持ちつつ意見を交わらせる場がなくなってしまったのです。そこですでに実践的に劇評を書いている者たちと、これから劇評を書きたいと考えている者たちが共同で場をつくり出そうというのが、この講座の主旨です。
講師は「シアターアーツ」の現編集部を中心に、随時いろいろな方をお招きする予定です。

[方法]
年12回を4クールに分けます。3ヵ月に1度、劇評、あるいは評論(長編)を書いてもらい、受講生や講師達と相互に読み合います。その中から優秀な作品を「シアターアーツ」に掲載します。
月1回、ゲストを招き、現在の舞台芸術が当面している課題についてトークを行ないます。(この回のみ、一般公開とする予定です)
月1回、劇評について討論します。最新の「シアターアーツ」を参考テクストにします。(受講生は「定期購読」をお願いします。)AICT会員が劇評についてのミニレクチャ
ーを行ないます。
こうした3パターンで展開していくのが、「劇評家養成講座」です。
講師;西堂行人、新野守広、高橋宏幸(「第二次シアターアーツ」第三期編集代表)

[日程]
第1回;4月26日(土)14;00〜17:00※この回のみ土曜日の昼となります。
第2回;5月11日(日)18:30〜21:00(第1回劇評執筆〕
第3回;6月15日(日)18:30〜21:00(ゲストあり)
第4回以降は、日程は未定ですが、第2か3の日曜日の夕方以降を予定しています。

第7回「劇評を語る会」開催のお知らせ

シアターアーツ編集部では、下記の日程で「シアターアーツ・カフェ——劇評を語る会」(第7回)を開催します。この会は、原稿をお寄せいただいた方々と劇評に関心のある方々とともに舞台芸術の現状を語り合う場にしたいと考え、一昨年10月29日からはじめました。今回はシアターアーツ33号(12月20日発行)をもとに話し合えればと思っています。参加自由のアットホームな雰囲気の会ですので、気楽にご参加ください。

開催日時=1月14日(月・祝)18時から
会場=にしすがも創造舎(東京)、旧校舎2階校長室にて
▼都営三田線西巣鴨駅A2出口より徒歩1分 旧朝日中学校内
http://sozosha.anj.or.jp/index.html
TEL 03-5961-5200(にしすがも創造舎)
会費=カンパ制

問い合わせ先
03-3985-3643(平日、FAXのみ)

シアター・クリティック・ナウ07「歌舞伎の近代と俳優の領分—AICT賞受賞式と記念シンポジウム—」のお知らせ

AICT(国際演劇評論家協会)日本センター主催
シアター・クリティック・ナウ07「歌舞伎の近代と俳優の領分—AICT賞受賞式と記念シンポジウム—」のお知らせ

日時 2007年12月23日(日)午後5時より
会場 世田谷文化生活情報センター5Fセミナールーム
料金 500円

当日の進行は以下のように三部構成になります。

●午後5時よりAICT賞授賞式、およびシアターアーツ賞授賞式

●午後5時30分よりAICT賞受賞記念シンポジウム第一部『歌舞伎の近代』
パネリスト
中村哲郎(AICT賞受賞者)
串田和美(俳優・演出家・美術家)
関容子(歌舞伎評論・エッセイスト)
司会=山本健一(演劇評論家)

●午後7時よりAICT賞受賞記念シンポジウム第二部『俳優の領分』
パネリスト
中村まり子(女優・演出家・劇作家)
楫屋一之(プロデューサー)
外岡尚美(青山学院大学教授)
司会=今村忠純(演劇評論家)

問い合わせ=03-3985-3643(FAXのみ)
主催=AICT(国際演劇評論家協会)
提携=財団法人せたがや文化財団 世田谷パブリックシアター

AICT(国際演劇評論家協会)日本センターが開催する恒例の「シアター・
クリティック・ナウ」は、演劇批評の活性化のためのシンポジウムです。
今回は、AICT演劇評論賞を受賞した二作から二つのシンポジウムを開催
いたします。AICT賞は、国際演劇評論家協会(AICT)が毎年最も優れた
演劇書に贈る賞です。第12回になる今回は以下の二作が受賞しました。

■中村哲郎著「歌舞伎の近代—作家と作品」(岩波書店)
「あるべき歌舞伎研究は、けっして考古学(的資料)に供しうるものであって
はならない。演劇研究とはすべからく考現学であることの証拠がこの本に詰
まっている。平明上達の筆致は1400 枚の大著を一息に読ませ倦むところが
ない。何人もなしえなかった偉業である」(今村忠純氏の選評より)
▼中村哲郎 1942年山梨県生まれ。歌舞伎を中心とした演劇研究者、
評論家。著書に『西洋人の歌舞伎発見』『歌舞伎の星座』ほか、戯曲に
『天壇の西太后』がある。

■如月小春著「俳優の領分」(新宿書房)
「本書はインタビューをもとに構成された、一人の俳優と、彼に言葉を与え
た劇作家たちの共同作業の記録だが、俳優が劇作家の世界観・演劇観にど
のように住み込み、どのような領分を形成したのかが生き生きと伝わってく
る。岸田、小津、三島、イヨネスコ、別役といった劇作家、演出家・監督と
の関わりの中で、中村が軽妙な台詞回しや、独特の「間」、人物像の「柄」
などを獲得していく様子が手にるようにわかり、面白い」(市川明氏の選評
より)
▼如月小春 1956年東京生まれ。劇作家、演出家、エッセイスト。1983 年劇
団「NOISE」を立ち上げ、『DOLL』、『MORAL』など上演。1980 年代の小劇
場ブームをリードした。テレビ番組の司会、コメンテーターとしても活躍。
2000 年12 月死去。

また同時に、最も優れた新進気鋭の演劇評論に贈られる「シアターアーツ賞」
の授賞式も行います。第11回になる今回は、以下の二作がシアターアーツ賞
佳作を受賞しました。

■水牛健太郎 『ソウル市民』三部作を見て」
■長岡彩子  木偶と肚 文楽人形遣い吉田玉男の芸

受賞作は「シアターアーツ」2007年春号(30号 2007.3.20発売、晩成書房)に
掲載されています。ぜひご一読ください。

act13号目次

●巻頭言
市川明  劇団と伝統-一関西芸術座の50年-
●劇評
中西理 維新派『nostalgia』一大人の男女通じて歴史に切り込む維新派の新境地-
正木喜勝 「陽画」としての未来像一劇団太陽族『越境する蝸牛』
藤原央登 遊劇隊『天守物語』-「身体を創る」-
濱田礼美 「紙屋悦子の青春』-こころに語りかける芝居-
市川明 ウィーン版ミュージカル『エリザベート』ートート(死)がたぐり寄せる運命の糸-
●時評
菊田徳之助 温厚・重厚・哲学者だった太田省吾さん
近藤直樹 カンツォーネ・ナポリターナと演劇的な詩
瀬戸宏 二つの「春琴抄」一越劇と日本現代演劇の競演-
●書評
act編集部 AICT賞と如月小春-『俳優の領分一中村伸郎と昭和の劇作家たち』-
編集後記

 

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act12号目次

●巻頭言
森山直人 ジャン・ジュネからはじまる21世紀の「舞台」を夢想する
●クロス劇評 桃園会第32回公演『月ト象ノ庭、或いは宵の鳥、三羽』
正木喜勝 断ち切られる三つの「関係」
藤原央登 短編が描く豊かなグラデーション
●劇評
日比美和子 矛盾に満ちた謎の存在
-Ort-d.d『肖像 オフィーリア』
田中佑弥  表現者としての真正さ、真正であるが故のもどかしさ
一燐光群『チェックポイント黒点島』
※12号本文の表紙、目次で田中氏のお名前を「裕弥」と誤記しました。お詫びして訂正します。
●関西ダンス時評
中西理 Yummy Dance 『もももってきてちょうだい』『即興ライブ』
●時評・発旨
市川明 『善き人のためのソナタ』-俳優ウルリヒ・ミューエの存在感-
鈴木雅恵 沖縄における「伝統演劇とMODERNITY」-またはジュリ馬神事体験記-
●演劇書評
松本和也 石井達朗『身体の臨界点』
瀬戸宏  阪本雅信『上方テレビ美術事始め』
●関西の演劇賞
第9回関西現代演劇俳優賞/第34回大阪新劇フェスティバル
編集後記

 

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act11号

●巻頭言
森山直人 《生身》というオブセッション
●劇評
市川明 ブレヒトの教育劇の上演
正木喜勝 国歌斉唱と自己不確定-上品芸術演劇団『まじめにともだちをかんがえる会の短い歴史』
松本和也 様式・反復・郷愁、あるいは<私探し>の演劇的描法-少年王者館『I KILL』
●関西ダンス時評
中西理 寺田が見せた「超人形」としてのヒロイン像-砂連尾理・寺田みさこ「I was born」
●時評・発言
出口逸平 野田秀樹と「群衆」
瀬戸宏 演劇と時代の感性-曹禺『雷雨』試探
森平崇文 《七十二房客》と滑稽戯の現状-日本公演を終えて
●海外演劇時評
堀田光規 『湖上の夢舞台』
●演劇書評
林公子 歌舞伎の劇評とはなにか、という問いかけ-権藤芳一「『増補版』近代歌舞伎劇評家論」
●編集後記

 

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シアター・クリティック・ナウ’06 【シンポジウム】「都市と演劇 東京vsベルリン」

国際演劇評論家協会日本センター主催
シアター・クリティック・ナウ’06
【シンポジウム】「都市と演劇 東京vsベルリン」
主催=国際演劇評論家協会(AICT)日本センター
協力=財団法人せたがや文化財団

2005/06年「ドイツ年」にベルリンから来日した劇団&カンパニーは、日本の演
劇・ダンスシーンに大きなインパクトを与えました。国際演劇評論家協会日本セン
ターが毎年行っている「シアター・クリティック・ナウ」では、今年はベルリンと東京という二つの都市を取り上げ、両都市の歴史性と同時代性をテーマに、舞台表現のアクチュアリティを考えるシンポジウムを開催します。パネリストには演出家太田省吾氏、写真家宮本隆司氏、ドイツ演劇研究者谷川道子氏、AICT受賞者新野守
広氏を招き、演劇評論家西堂行人氏が司会を担当します。皆様ふるってご参加ください。

日時=2006年11月12日(日) 夜6時30分より
パネリスト
太田省吾(演出家)
宮本隆司(写真家)
谷川道子(ドイツ演劇)
新野守広(AICT賞受賞者)
司会 西堂行人(演劇評論家)

当日はシンポジウムに先立って、夜6時30分よりAICT賞授賞式、およびシアターアーツ賞授賞式を開催します。
会場=シアター・トラム
料金=500円

問い合わせ
国際演劇評論家協会日本センター
03-3985-3643(Faxのみ)

act10号

●巻頭言
永田靖 旅の演劇
●劇評
市川明 『ど』/ 黒テント——ティーカップの湯気から浮かび上がる政治の季節—
正木喜勝 狂気と挫折の牧歌劇-兵庫県立ピッコロ劇団『ほらんばか』-
藤原央登 誰もが身近な問題の文化-劇団太陽族『だけど、ほらごらん』
星野明彦 温泉町にある芝居小屋から—「八千代座」での歌舞伎
●関西ダンス時評
中西理 踊らない踊り-維新派「ナツノトビラ」
●時評・発言
赤井朋子 ソウルにおける研究会と交流会
小田中章浩 演劇研究の規範と批評との関係
堀江ひろゆき ブレヒト没後50年。ドイツ演劇祭に結集した若い力
●演劇書評
瀬戸宏 新屋英子『女優新屋英子 私の履歴書』
編集後記

 

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シアター・カフェ 舞台を語る6「寺山修司を語る」開催

今年、生誕70年、23回忌を迎える寺山修司の存在は、今なお現代演劇にとって大きな問いである。実験演劇を志向し、「生涯、前衛でありたい」と切望した寺山の志は、どう引き継がれているのか。寺山亡き後の演劇界は「実験」も「前衛」も空洞化し、彼にとって代わる存在は今のところ登場していない。
現在の視点から60〜80年代に活動した寺山修司と「天井桟敷」の仕事を検証する。ゲストには長年寺山修司と共同作業を務めた九条今日子さんを迎え、いまだ語られていないエピソードを紹介する。

日時=7月28日(金)19:00〜 場所=江古田ストアハウス4F稽古場
料金=¥1.000 ゲスト=九条今日子 聞き手=西堂行人

【寺山修司】 1935年青森生まれ。早稲田大学入学後に上京。ネフローゼを患い、生死の淵をさまよう。高校時代に短歌で出発し、後にシナリオライター、エッセイスト、映画監督などを経て、1967年に演劇実験室・天井桟敷を結成。本格的な演劇活動を開始する。『疫病流行記』『奴婢訓』『レミング』など実験劇から市街劇、書簡演劇などありとあらゆるジャンルを横断した。海外公演も多く、日本の演劇人として世界でも多大な影響を与えた。1983年没。

【天井桟敷】1967年、寺山修司、九条映子(現・今日子)、横尾忠則、萩原朔美、東由多加らと結成。『青森県のせむし男』で旗揚げ。その後、『大山デブ子の犯罪』『毛皮のマリー』などで一躍スキャンダラスな存在としてアングラ演劇の一翼を担う。『書を捨てよ町へ出よう』ではドキュメント的な手法を用い、実験的な活動を繰り広げ、市街劇『ノック』は本当に警察沙汰になった。83年に寺山修司の死とともに解散。

act9号

●巻頭言
永田靖 ソウルで考えたこと
●劇評
中西理 Noism06 (金森穣)「sense-datum』
原石の煌きを感じた金森の新作一関西ダンス時評
星野明彦 観客発のプロデュース公演
— H i R o B aプロジェクト「豚とオートバイ』-
瀬戸宏 北京で観た流山児★事務所「ハイ・ライフ」
●クロス劇評
柳井愛一 うまくまとまり過ぎた、失策に関する物語
-A級ミッシングリンク「決定的な失策に補償などありはしない」
正木喜勝 演劇をとおして演劇を考える
-A級MissingLink「決定的な失策に補償などありはしない」
●時評・発言
太田耕人 シェイクスピアの占有と現代劇
イズミヤリュウヘイ 川の流れを見つめて
〜ある劇団と、映画「あかりの里』の関係について〜
河東けい 岩田直二さんの思い出
●編集後記

 

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